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[セミナー要旨]
ミチ・ヤマトさんが主宰する「サムライ・アクション」クラスの生徒を使った、仮面ライダーの格闘シーンの実演で公演が始まりました。
日本アニメは、アメリカ・テレビで大人気となり、昨年のポケモンは800ミリオン(800億円)ビジネスになりました。12月の経営セミナーは、アメリカのテレビ業界が日本アニメを受け入れる理由(わけ)、日本アニメの特徴などを、ヤマトさんから聞きました。
ヤマトさんが映画制作の世界に入ったのは、「仮面ライダー」の映画を8ミリで作り、その漫画の作者、石の森章太郎氏に見せたことがきっかけだった。大野剣友会に入り、アクション映画の俳優をめざしている時に、映画「仮面ライダー」の立ち回りの役をもらった。
アメリカ映画には、「立ち回り」がない。なぜか、というと、アメリカのアクション映画はピストルを使うからだ。ロサンゼルスに初めて来て、このことを知ったとき、これからは、アメリカ映画でも「立ち回り」が必要な時代が来る、と思った。
ロサンゼルスに来て、「パワーレンジャー」のアクション監督をした。「パワーレンジャー」のアクションは、歌舞伎の「見栄を切る」しぐさが、原型である。(白波五人男の場面である)。仮面を付けて、人間の表情を見せず演技するのは、東洋的な発想である。日本のアクション映画は、日本文化の権化である。
現在、アメリカのテレビで10本以上の日本製アニメが放送されている。その理由に、アニメの制作費の高騰がある。アメリカの制作会社は、リスクヘッジのために、日本の制作会社と共同制作をする方式を選ぶようになった。昨年のポケモン・ブームは、実に800ミリオン(800億円)のビジネスになっている。子供番組の制作は、通常ドラマの5倍のコストがかかり、広告スポンサー費だけでは、まかなえなくなっている。子供番組の制作は、バンダイなどの玩具メーカーとタイアップした企画でないと、ビジネスとして成り立たない。
ヤマトさんは、現在、アメリカの大手番組制作会社サバンナと提携して子供番組作りを進めている。日本のサムライ精神は、規律を教えるためアメリカの子供にも受け入れられる点がある。子供映画に立ち回りをたくさん入れると、暴力的とみなされ、放送局が買いたがらない。ポケモンが流行ったのは、内容が中性的で、あまり暴力がなかったからだ。
このため、日本とアメリカでは、アクションのつけ方が違う。日本では、顔を殴るところを、アメリカでは胸を殴る。格闘シーンは、トランポリンを使って宙返りをしたり、コメディーに置き換えている。
現在のところ、日本で成功したアニメのうち8割は、アメリカ市場でもあたっている。
日本とアメリカの共同作業は、緊密化して行き、日本で制作したアニメが2ヶ月後には、全世界で放送されるような、配給システムが、5年ほどでできあがるだろう。
ジャッキー・チェンの映画や、中国人俳優が起用される映画が流行るのは、広大な中国市場をハリウッドが狙っているからだ。ウルトラマンが、アメリカで流行らないのは、ウルトラマンが巨大化することに、アメリカ人がリアティーを感じないからだろう。ウルトラマンの仮面は、地蔵が原型である。アメリカ人には、無表情に見えるが、アジアでは、人気がある。
来年から。アカデミー賞にアニメ部門ができる。宮崎駿夫さんは、きっとアカデミー賞を取ると思う。
(了)
(まとめ=東 繁春)
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