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長尾謙吉氏を迎えての3月のセミナーの記録です。
要約は東さんです。 |
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テーマ:日本企業の海外生産とグローバル・ローカライゼーション 長尾さんの専門は、経済地理です。これまでの経済学は、空間の広がりという視点が欠けていた。経済の「需要供給曲線」は、すべてのひとが、同じ場所に住んでいるという前提で作られている。例えば、生産者が日本にいて、消費者がアメリカにいて、お金の決済はイギリスで行われ、という時代では、「空間」という要素を考えることが、重要になってくる。 「グローバル化」「地球的規模で考えよう」ということが、言われているし、『地理の終焉』というタイトルの研究書も出版されている。どこへでも簡単に行けて、なんでもすることができる時代が来ている、というが本当であろうか。 「ボーダレス時代」とも言われている。国家の境界線という意味でのボーダーの役割は消えつつあるかもしれないが、国家の中のさらに小さな単位である地域の特徴までは、消え去ってはいない。むしろ、地域的な特徴が顕在化している。 アメリカでは「ニューメディア」、日本では「マルチメディア」と呼ばれるインターネットを中心とした新事業の会社は、全米に均等に散らばっては、いない。特定の場所に集中する傾向がある。サンフランシスコであれば、マーケット・ストリートの南側、「ソーマ」と呼ばれる地区に集中している。ソーマは、縫製工場があった場所で、ニューメディア企業は、工場の跡の建物を利用している。ニューメディアは、衣服産業とよく似て、不確定性の世界である。何が売れるか分からないことと、売れると短期間に大量に作らなければならない、という共通点がある。 世界的規模で販売されている製品は、母国市場が非常に大きな影響力を持つ。アメリカでは、新車でも故障することは、許容されていた。しかし、日本のカスタマーは、故障を非常にいやがり、日本メーカーは、壊れない車を作った。そのことが、アメリカでも競争に勝つことができる車作りにつながった。 |